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食と健康・食と想い

食と健康・食と想い

 釈迦の残した言葉に「一切の疾病は宿食を本とす」という言葉があります。この言葉の意味は、全ての病気は誤った食生活が原因だという意味で、釈迦は病気の際には断食と祈りを行うように指導していたと言います。その他にも、古来より食事が体に与える影響は体験的にも知られており、中国医学においては食事で病気を治す「食医」という医師が、医師の中でも最高の位に位置づけられるほど日々の食事は重要視されていました。
 我々の身体は日々、摂取した食べ物によって作り変えられています。このことは最新の分子生物学でも明らかにされており、古来から言われていた『食べ物から体が出来る』ということが証明されています。ルドルフ・シェーンハイマという生化学者が1930年代に行った実験でも、体内の蛋白質や脂肪の組成が、約3日間で元々あった分子と食事から摂取した分子とが半分近くも入れ替わると証明しています。つまり、我々の体は、見た目や体重の変化が無くても、分子レベルでは常に食べたものによって変化し続けているということです。マクロビオティックを世界に広めた桜沢如一先生も「人は食べ物のお化けである」と、我々の体が食べ物によって構成されていることを教えてこられました。
 その他にも日本では千島喜久男氏(医学博士 1899生まれ~1978年没)が提唱された『腸管造血説』の中でも、腸管内で食物から赤血球が作られ、やがてそれが体内で必要な細胞へと分化していくと発表され、食事の重要性を説かれました。
 以上のようなことからも、健康な体を作るには良質な食事を摂ることが大切です。 『食』という文字を上下に分けますと、『人』に『良い』と書きます。皆様がいただかれる食事が『人』にとって『より良く』ふさわしいものか、今一度見直してみましょう。
 
■ 食と想い
 食事が体を作るということを述べさせていただきましたが、同時に精神にも大きな影響を与えます。昔から禅寺などで動物性食品やアルコール、にんにくなどの摂取を禁じているのは、体験的にそれらの食事が精神を乱し、心身の修養を妨げることがわかっていたからです。元岩手大学名誉教授で心理栄養学の第一人者である大沢博氏は、食事と精神に関する著書を多数執筆されています。大沢氏によれば、誤った食事から来る精神疾患を総称して「食原性症候群」と呼び、これらが原因で最近問題となっているキレやすい、イライラする、やる気が出ない、無感情、コミュニケーション能力の崩壊、不登校、学級崩壊、出社拒否などを始め、やがてはウツ病や統合失調症などの重篤な精神疾患へと進んでしまう可能性があると述べられています。特に白砂糖やアルコール、食品添加物、動物性食品の過剰摂取と、良質な穀物・野菜不足から来るビタミン・ミネラルの不足が大きな問題となります。心身ともにイキイキと楽しく過ごすためにも、なるべく清涼飲料水や加工食品を減らし、生命力のある食材をバランスよくいただきましょう。
 また、いくら体に良いといわれる食材でも、嫌々たべたり、イライラしたり、興奮したりしながら食べると自律神経のバランスが崩れ、十分な消化液が分泌されません。食事の内容も大切ですが、ゆったりと楽しく感謝していただくことも大切です。 『心理栄養学』という食べ物が精神にどれだけ影響を及ぼすかという分野の研究が世界的に注目されています。この神的に安定した楽しい毎日を送るためにも、食事は重要な役割をはたしています。
 

日本の伝統食

2009 年 1 月 10 日 土曜日

◆伝統食をお手本に◆

「マクロビオティック」は、穀類や野菜、海藻を中心に、タンパク源は魚介類と大豆製品などをとり、飲み物はコーヒー、アルコールは避けて刺激の弱いお茶を飲み、食材や調味料は、有機農産物、天然醸造のものを使います。また食べ物を陰陽(カラダを冷やすものと温めるもの)で判断して、調和をとって食べるのが特徴的です。

陰陽調理をのぞけば、「マクロビオティック」は日本の伝統食に似ています。アメリカや日本などの先進国が悩みとして抱える肥満や生活習慣病の原因は、動物性食品の食べ過ぎによるもの。だからこそ、動物性食品を控えた低カロリーな「マクロビオティック」が、健康&美容食として注目されているのでしょう。「マクロビオティック」は難しそうと思う人でも、伝統食をお手本にできることは多いと思います。

 

◆手軽なレトルト食品も登場◆ 

最近インターネットや雑誌などで、「マクロビオティック」を実践しているスーパーモデルが開発したレトルト食品などを見かけます。温めて食べるだけなので、手軽に健康と美容がGETできると好評のようです。確かに素材も有機栽培などにこだわり、陰陽を調和させたマクロビオティックメニューもありますが、中には?と疑問を持つものもありました。

他の生命をいただくことで、私たちのカラダが作られる。だからこそ感謝し、丸ごと命をいただく。という考え方もマクロビオティックの根本であり、これは「食の原点」でもあると思います。忙しい現代人が手軽に使えるレトルト食品は確かに助かりますが、簡便性ばかりや機能性ばかりを求めて、食の原点である感謝を忘れてはならないと思います。

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